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  • 執筆者の写真Rajasthani Madhu

私が憧れたのは30年前のラージャスターン❶ ~との出会い。

更新日:2022年1月25日

私の目にこの踊りが飛び込んできたのは、忘れもしない、2010年の11月20日。


2010年春、私は札幌のPROVOという音楽やアートなど様々な情報がそこにいけばギュッと集まっているという憧れの場所で働かせてもらうことになった。




毎年11月にはPROVOのアニバーサリーパーティーが開かれていた。

国内外のトップDJや有名アーティストがやってくる札幌のアンダーグラウンド界では大注目の一大イベント。


7周年にあたる2010年のゲストはタップダンサーのSAROくんが東京から来札。

タップダンスを見るのは生まれて初めてだった。


「タップダンス=蝶ネクタイにスーツでピアノとかクラシックな雰囲気のもの」

だったけど一瞬でそれは覆された。


これは言葉で説明できるものではない。

あえて一言いうならば、彼はダンサーでもあり、彼自身が楽器だった。





当時私はテクノやハウスといったクラブミュージックで夜な夜な踊りあかしていた。

踊ると言っても〇〇ダンス、ということではなく、自然に音に身を任せて自由に動くだけ。


SAROくんのライブでテンションはあがりきって、

どんな風に踊っていたか、誰かと言葉を交わしていたかも、何も覚えていない。


ライブが終わって、次のDJに替わった後も私はおそらくスタッフであることも忘れて踊り続けていた。そこにライブ終わりのSAROくんがやってきてこう言った。


「ダンスやりなよ!フラメンコとかいいんじゃない?」


この一言が私の人生を変えた。

(しかし本人はこんな言葉を言ったことを覚えていないという笑)


ずっと幼い頃から踊ったり歌ったりすることが好きだった。

でもこれまで〇〇ダンス、と名の付く踊りを学ぼうと思ったことはなかった。


とは言え、実はサルサダンス、ベリーダンス、ジャズダンスの体験レッスンには行ったことがあるけど、どれも魂が震えるほどに心身喜びに溢れるものには出会えていなかった。


「フラメンコか、考えたことなかったな」と思い、翌日朝帰り(昼帰り)をして、一睡もせずにyoutubeでひたすらフラメンコの動画を見続けた。


右側に表示される関連動画を片っ端から見続けた。

そこで、急にひとつ、違う雰囲気のサムネイルの動画があがってきた。


「なんだこれ」くらいの勢いで開く...


その映像を観た瞬間、私は涙が止まらなくて、全身の血が巡りだしてが熱く震える感じ。

これまでの人生で何かに熱中することは全くなかった私には初めての体験だった。


そこには「Indian Rajasthani Gypsy Dance」と書かれていた。

(おそらく違法アップなのであえてリンクは載せません...)


Indianがインド、Rajasthanが土地の名前だということも、

「Latcho drom(ラッチョ・ドローム)」という映画のワンシーンであったことも、

この時私はまだ理解していなかった。






最後にひとつ言っておきたいことは、

私が憧れたラージャスターンはこの映画Latcho dromの中に登場する踊り子達や風景だった。


1993年製作の映画、つまり今から約30年前のラージャスターンに私は恋をしたのが始まりだった。





つづく











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